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山月記 中島敦

高校か中学の教科書に掲載されていた「山月記」(岩波文庫)を読む。
久しぶりに、小説を読んですごいと思った。
山月記ってこんなすごかったっけ?!
ストーリーもさながら、示唆に富んだ言い回しも何もかも。

「隴西(ろうさい)の李徴(りちょう)は博学才穎(さいえい)、天宝の末年、若くして名を虎榜(こぼう)に連ね、ついで江南尉(こうなんい)に捕せられたが、性、狷介(けんかい)、自らたのむ所すこぶる厚く、賎吏に甘んずるを潔しとしなかった。」

この冒頭文を読んだだけで、ぞくっときた。
そして…

「人間は誰でも猛獣使いであり、その猛獣に当たるのが、各人の性情だという。」

羞恥心という猛獣を飼い慣らせず、虎になってしまった男の話ですが、
私自身にも少なからずあるもので…。
この男の自虐的な言い方もまた、よく自分もしてしまうだけに
読んでて痛くもあり、でもそらせない。

本当は別の短編を読むつもりだったのですが、
これだけで胸がいっぱいで今日は十分になってしまいました。
こんなに短いのに!
山月記は昔読んだときはこんなにも感銘を受けなかったのにな。

山月記・李陵 他九篇
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中島 敦
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