光の魔術師、内原智史プロデュース「青蓮院門跡」秋のライトアップ(東山)

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深遠な闇の中に浮かび上がる、真っ赤な紅葉に魅せられて、ため息しか出ない。東山の青蓮院門跡で。

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昼間の姿とは、全く違う艶やかで、なまめかしいもみじ。

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照明監修は、ライティングデザイナー内原智史氏。以前私が行った彦根城のライトアップもこの方でした。NHK「プロフェッショナル仕事の流儀-ライティングデザイナー内原智史」に出演されていたのを見て以来、何かと気になっている人物。

でも、これを見に行った時点では私は実は知らなかったんです。けれど、すごく変わったライトアップで、見事だなぁと思ってて誰がしたんだろうと不思議に思ってたんですが…そうですか、内原さんでしたか。

この人は京都出身だし、平等院鳳凰堂のライトアップで大きな話題を呼んだだけあって、京都の寺社仏閣のライトアップを手がけておられる事も多いのかもしれない。

(参考)
sorarium : 光の祝祭 彦根城ライトアップ ひこね夢灯路
sorarium : 光の魔術師「内原智史」の彦根城ライトアップ

ちなみにこの夜の拝観とライトアップに関しては公式サイトでは以下のように説明されている。

夜間の特別拝観 | 天台宗 青蓮院門跡

ご本尊の熾盛光如来は、光そのものであり、その化身の不動明王(国宝青不動明王を祀る)も炎の光を背負っておられ、当院は光との関係が大変深いのです。 大小三百の照明器具による芸術的なレベルの高い景観照明です。

で、なぜここに行ったかというと、

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東福寺の紅葉がわりあい綺麗で、その時に「京都の紅葉ライトアップ」マップなる一枚のビラを手に入れていたので、たまには紅葉のライトアップを見に行ってみるのもいいかなぁと出かけることにした。

折しも三連休のど真ん中、おそらくメジャーな場所、例えば清水寺や知恩院は人がいっぱいなはず、とみて、東山にある「青蓮院門跡」に決定。

三条大橋か東山の方へ歩いて15分程度だからそれほど遠くもないしね。

と向かったのだけれど、やっぱり夜は少し寒かった。

ここに決めた理由は実はもう一つあって、庭が「小堀遠州」(link:wikipedia)作だと伝えられていること。この「小堀遠州」というのは、建築家でもあり、庭師でもあり、そして茶道家でもある。滋賀県長浜市に生まれ、浅井長政の家臣だったらしい。

小堀遠州とは?

書画や和歌にもすぐれ王朝文化の理念と茶道を結びつけた「綺麗さび」という独自の茶道を創り上げます。

作事奉行として建築や造園にも天才的な感性を発揮している小堀遠州は、今日でも私達の目に触れることができる名園を数多く手掛けたようです。二条城二の丸庭園(京都市)や南禅寺(京都市)は特に有名。

その多岐にわたっての活躍ぶりを評して「日本のダヴィンチ」と呼ばれることもあるとか…。また、作風は

南禅寺・京都市・疎水アーチが溶け込む美しい古刹

遠州の庭の特徴は何と言っても西洋のパースぺクティブ(遠近法)と借景に求められる。 ~中略~ その作風は,日本的な伝統の中に西洋風な斬新さを加味していることから,利休の「侘びさび」に対し「綺麗さび」と呼ばれた。

南禅寺の庭は、別名「虎の子わたし」と呼ばれる庭。ちなみに、先日コメントで教えていただいた滋賀県安土町の石の寺・教林坊も、小堀遠州作と伝えられている。実はあの竜安寺も遠州ではないかと言われているのだけれど、真偽は定かではない。

そして、「そうだ 京都、行こう」1995年夏のポスターは「青蓮院門跡【東山】」でした。キャッチコピーは…

「真夏です」と言っているのは温度計だけでした。
そうか、「しーん」というのがいちばん涼しい。

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寺の中にも、「そうだ 京都、行こう」のパネルがかけてありました。

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そして、青蓮院 – Wikipediaによると

小御所東側の池を中心とした庭園は室町時代、相阿弥の作と伝え、その北方の「霧島の庭」(霧島つつじを植える)は小堀遠州の作と伝える

↓神殿の前の庭で、青の照明がゆっくりとついたり消えたり。幻想的な光の花。

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一文字手水鉢。これは豊臣秀吉から寄進された「一文字手水鉢」といわれているらしい。夜の闇に浮かぶ姿。

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↓こちらではお抹茶と和菓子を供してくれる。真っ暗な中、お抹茶をいただくのはなかなか難関。あと、私は入り口で券を購入したにもかかわらず、券をすぐになくしてしまいあたふたする羽目に。同伴者に呆れられてしまった。

うん、自分でもびっくりしてしまうよ。

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↓相阿弥の作の庭園。小御所前。

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↓奥の青々とした竹林のライトアップと、こちら側の燃えるようなライトアップの対比が見事。

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左は、入り口付近。天まで届けと、5本の光の筋。右は本尊の種字(ボロン) 。

ここの庭園は池泉回遊式庭園で、広い庭を散策しながらライトアップを間近で見られるし、お庭は本当に美しいし、昼間にも来てみたいと思わせてくれました。本当に素晴らしい日本庭園でおすすめです。

夜間拝観については春と秋とやっているので、出来ればこの内原さんのライトアップも見てほしい。

ちなみに、これらの写真はすべて本気カメラで撮ってます。前回のsorarium : 春より秋を選んだお寺「東福寺」に紅葉狩りに行ってきたも含めてね。重い…。しかし、さすがにISO800で撮ってもノイズが気にならないのはすごいし、描写力はやっぱり違う。これはさすがにコンパクトカメラじゃ無理だなぁ。でもISO800でもぶれてるよね、まだ。ISO1600はさすがになぁーと思ったんだけど、ぶれるぐらいならそっちで撮った方がよかったかな。

あと頼むから、携帯でもカメラでもそうなのだが、ライトアップの模様をフラッシュをたいて撮るのはやめてほしいなぁ、と思う。

【関連記事】
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sorarium : 光の魔術師「内原智史」の彦根城ライトアップ

【関連サイト】
青蓮院門跡
内原智史デザイン事務所
・六本木ヒルズ:ライティングデザイナー内原智史氏に聞く!
・日光金谷ホテル 内原智史氏のデザインによるライトアップを実施中
茂木健一郎 クオリア日記:プロフェッショナル 仕事の流儀 内原智史
内原智史 – Wikipedia

 

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『光の魔術師、内原智史プロデュース「青蓮院門跡」秋のライトアップ(東山)』へのコメント

  1. 名前:こねこ 投稿日:2007/12/02(日) 14:28:04 ID:957cebe48

    私が訪れた時よりずっと秋色になっていて、一段ときれいです。
    夜だし雨だし…で写真撮らなかったので
    一枚一枚、そうだったなぁ~って思い出しながら見ました。

    ありがとう♪

  2. 名前:そら 投稿日:2007/12/02(日) 22:38:24 ID:af024bab2

    そうですね。ここはちょうどいい時期で、この日はお天気もよかったから、紅葉もライトアップも堪能できました。

    桜の時期もまた見事でしょうね。
    どういたしまして。