誤り

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割ってしまった。

こなごなになって、いつの間にか血が流れたのは私の心そのもの。

間違ったことが嫌いなんだね、と先輩が苦笑して言った言葉を思い出す。

そうかもしれない。

中途半端なものも、完璧じゃないものも。
それぐらいならいっそのこと、最初からないほうがいい。


何も考えられないままに、友達に会いに行った。
こんな日は一人でいたくない。

やわらかなソファに座りながら、つまらない話をして、沈黙が流れた。

いつのまにか、勝手に涙がこぼれだしてとめることが出来ない。

突然、声も出さず静かに泣き出した私に、友達がとまどっている。
ただ涙だけがこぼれ続ける。

1分でいい、何も聞かないで抱きしめてくれればいい。
そうして「大丈夫。それでよかったんだよ。」と耳元で囁いてほしかった。

だけど、口に出せるほど弱くもなりきれず、
ただ君の手を握りしめてぼろぼろと外聞もなく泣いている。

「どうしたの」「大丈夫」「何があったの」と君が心配そうにのぞきこむ。
いろいろ、いろいろね、と私はかすれた、声にならない声でつぶやく。

諦め続けることは少しずつ死んでいくのに似ている。

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『誤り』へのコメント

  1. 名前:てつぅ 投稿日:2006/08/17(木) 03:07:36 ID:81e7d00c4

    どうしたのですか?

    そらさんにとって、
    深く傷ついた出来事なのだと、
    文面から察しますが…

  2. 名前:そら 投稿日:2006/08/17(木) 21:40:11 ID:dada66246

    最初から、諦めるべきはずのものを諦められずに手に入れてしまった事がそもそもの間違いだったのでしょう。

    ただ、私は哀しくて仕方なかったのです。傷ついたとか、傷つけたとか、そういうことではなく、ただただ哀しくて。