便利堂コロタイプ工房展

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夕方、京都へ。交差点を横切る、長い影たち。昨日はとてもとても暑くて、熱気が街を包んでいた。見上げると、夏の日射しがビルに反射してまぶしくて目をほそめた四条烏丸の交差点。こんな日に、ここに立つと私は君の事を思い出すよ。

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待ち合わせまで二時間ほどあったので、まずはCOCON烏丸へ。shinbiで「便利堂コロタイプ工房展」をやっていることを知り、のぞいてみた。

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コロタイプは、約150年前にフランスで生まれた写真草創期に多彩に存在した「オールタネイティブ・プリント(古典印画技法)」のひとつです。顔料を私用して一度に多くのプリントを制作できるため、写真製版印刷の技法として普及しました。ガラス板をプリントの版に使用することから、日本では「瑠璃版」と呼ばれていました。撮影・製版・刷りといずれも大変手間隙のかかる技法で、完成までに数ヶ月を要する場合もあります。

コロタイプは一言でいうと撮影フィルムを版とする版画です。150年前、撮影したフィルムからより保存性のよいプリントを作るために顔料を使用したコロタイプ・プリントが発明されました。「コロタイプ」とはコロイド、すなわちゼラチンの刷版を使用することから名付けられたとおり、撮影されたネガフィルムは感光液を含んだゼラチンの刷版に密着させて露光しますので、その階調がそのまま刷版に焼き写されます。そして焼き込まれた刷版の画像にインクを入れて紙に転写します。

すべての色について別々の版を作成し、それぞれ刷り重ねること——-コロタイプの基本は単色ですが、便利堂は40年前から独自の多色刷り技法を開発してきました。現在ではカラー印刷やインクジェットなどで当たり前となったカラー表現ですが、コロタイプ多色刷りと決定的に違うのは、現物の色あるいは表現したい色のインクを練り合わせ、それに応じた版をひとつ作って刷り、それを必要なだけ繰り返す、刷り重ねるということです。これが一度に基本色(+補助色)の掛け合わせで刷ってしまう他の印刷ではまねできない色のクリアーさ、厚みと風合いを生み出すのである、「版画」である所以です。

(パンフレットより引用)

DVDでその工程が丁寧に流されており、じっと注目して見てましたがすごく面白い。職人だなぁ!かっこええ!!!!とほれぼれしちゃいました。このDVDを眺めるだけでも価値ありですよ。これはすごく、よかったです。便利堂グッジョブ!(最近の私の口癖)

関連企画として、便利堂コロタイプ工房見学が、8/25(金)15時~17時あるみたいなんですが…、み、みたい!平日って!あとshin-biと京都シネマでカード等紙ものを入手し(すごく素敵なDMが一つ見つけました)、その後、一回の「唐長」にもよる。

先日仕事で「京唐紙」の柄を検索してたことがあったので、今ちょっとひっかかってくる部分なんです。で、「唐長」でいろんな図案を見てたんですが、あぁ、この柄ちょっと参考として全部もっときたいな、と思いました。

COCONを出る。

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