天満天神繁昌亭に落語を聴きに行ってきたけど予想以上に面白かった!

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数年前からずっと、落語を見に行きたいと思っていました。相方が昔働いていた職場の近くに、落語をみれるところがあって、仕事帰りに何回か見に行ったけど面白いよーと聞かされていたこともあり、いつか連れていって!と言い続けていたのですが、ようやく昨夜念願が叶いました!

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日本一長い商店街、天神橋筋商店街の南森町駅のあたりにあります。天満天神繁昌亭です。関西では戦後60年ぶりの復活となる落語専門の定席(毎日公演している小屋)です。
朝席、昼席、夜席と一日に三度公演は行われるのですが、やはり人気は昼席。毎日午後1時~4時ごろといったちょうどいい時間帯ということもあり、繁昌亭のメインとなる定席寄席公演です。出演者は週替わりで、たいてい昼席のチケットは早々に売り切れることが多い様子。

昨日は昼席がとれなかったので、夜席に行くことにしました。独演会や一門会など各落語家が主催する会が中心になります。

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この日は「雀松・南左衛門 二人会」です。
桂 雀松 オフィシャルサイト
旭堂 南左衛門 

落語には、江戸落語と上方落語がありますが、上方落語では基本上方言葉が使われます。小道具も上方落語でしか使われない道具がいくつかあり、やはり多少違うみたいですね。演出としてお囃子を盛り込んだりも上方落語ではしますし、いつか江戸落語も見てみたい気がします。

前座には、桂小鯛の「開口一番」。ここからすでに面白い!人を若く見えるといって「べんちゃら」を言うことで天ぷらをおごってもらおうとする男が、赤ちゃんを褒めようとするけれどどうもうまくいかない、というお話。

お話に入る前に、ちゃんと会場の雰囲気などを読んでアドリブをいれながら、聞き手を盛り上げていきます。こういうのは、テレビで落語を見ているのでは味わえない楽しさです。やはりその場にいてこそ楽しめるもの。客と演者が一体になって公演は作るものですよね。

そして、いよいよ、今夜の二人会の主役の一人、桂雀松の登場。演目は「般若寺の陰謀」。こちらもすばらしい。

落語は初めて聞きましたが、身振り手振り、そして表情だけで、色んな人を演じ分けるわけですが、聞いてるこちらは混乱しません。それは、演者が、ちゃんとAを演じる際は上手を、Bを演じる際は下手をむく、といった決まりごとを守っているからであったり、お話に入る時は拍子木をポーンとならして、いったんそれまでの前フリをリセットさせたり。

とにかくうまい。面白い。

般若寺の陰謀は、落ちぶれた寺の生臭坊主と旅芸人が、なんとかこの寺に人を呼び込もうとして、勝手に伝説を作ることを画策します。裏のあめんぼ池を龍神池と名前をつけて、龍が昇天する、という噂を流すと参詣人がたくさんくるように。するとある日、本当に龍がでてしまって…というお話でした。

そして、旭堂南左衛門の「幸助餅」へと続きます。彼は落語ではなく講談。軍記物などを注釈をつけながら物語を語っていくスタイルです。わかりやすい説明としては、

講談って何? [落語] All About

落語は登場する人物に演者がなりきり会話を中心に物語を進行していくのに対して、講談はあくまでも語り部として物語を進行します。噺家がアクターの要素が強く、講談師はあくまでストリーテーラーに徹するといったところでしょう。

幸助餅は、あるところに相撲にいれこんだ雑穀屋の主人幸助が相撲にいれこみすぎて身を持ち崩し、貧しい生活をする羽目に。昔は美貌の芸者だった妻もおちぶれ、なんとか再起をはかり、昔世話になった人に借金の申し込みにいきます。貸す代わりに相撲とはきっぱり手をきれ、と言われた幸助は承知し、もう相撲取りとは喋らないと誓った帰り道にばったり横綱とあって、借りたお金を祝儀としてつい渡してしまうというお話。

これは別段笑う場所はなかったのですが、最後の落ちにみんなが思わずにこりとしてしまうようなそんな講談でした。

ここでいったん仲入。休憩です。場内では飲食禁止。アナウンスが流れたところによると、今、着物をきて繁昌亭にいくと大入り袋プレゼントなんだそう。ちょこちょこ着物の方も見かけました。

それにしても、やはり年齢層は高め!私ぐらいの年の方はあまりいませんでした。ただ、場内は大入り満員。大人気でちょっとびっくりしましたね。落語がこんなに人気があるとは知りませんでした。

仲入は10分ぐらいとかなり短いです。

そして、すぐに再び旭堂南左衛門の「荒大名の茶の湯」。これが面白かった!この日の演目では一番面白かったです。

戦国大名である、加藤清正、福島正則ら豊臣七人衆と呼ばれる7人大名と細川忠興が、本多佐渡守正信の茶の湯に招かれ、まったく茶の経験がなかった7人は、茶の湯に通じていた細川忠興をたずねて作法を尋ねると、私の真似をすればよい、と言われてその通りにしようとしたのですが、、、全くそのつもりのないしぐさまで真似たり、もう破茶滅茶な茶会に…というお話でした。

もう笑えて笑えて。これはもう一回聞きたいぐらい、客席も沸きに沸いて大盛り上がりでした。

そして最後は、再び桂雀松の「船弁慶」。

雀のお松と呼ばれるほどかしましい妻がいる男が、舟遊びに誘われて出かけるのですが、この男の情け無くて滑稽なこと。これまた大笑いで幕は閉じました。

うーん、落語って面白い。すごく面白い。

これはまたいきたいですね。当日券だと高くなるので、今度は前売り券をちゃんと手に入れていってみようっと。大阪観光のイチオシかもしれません。

【施設情報】
店名/天満天神繁昌亭
住所/大阪市北区天神橋2-1-34
TEL/06-6352-4874
定休日/なし
営業時間/

↓私が落語に興味をもったきっかけとなる本。北村薫さんの「私と円紫師匠」シリーズです。どれも本当に面白くて大好きなシリーズです。日常のほんの小さな謎を私と円紫さんがひもといていく、という短編集ですね。


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『天満天神繁昌亭に落語を聴きに行ってきたけど予想以上に面白かった!』へのコメント

  1. 名前:こねこ 投稿日:2011/07/25(月) 01:51:04 ID:5beeb0650

    あぁ円紫師匠!また読みたくなりました☆☆☆
    落語って一人なのに、何人もに思えて 扇子と手ぬぐいでいろんな物に見えて すごく楽しいですよね。
    私の「こねこ」という名前は落語から由来してるのです~♪♪

  2. 名前:そら 投稿日:2011/07/27(水) 01:35:15 ID:3f150af19

    このシリーズ本当に大好きなんです!
    円紫さんの独演会なんかあったら絶対いっちゃいますね。
    道楽息子をしめだすお話とか好きなので
    いつか聞いてみたいなと思ってます。
    落語を真剣に聞いたのは初めてでしたけど、あんなに面白いものとは。
    表情や、ちょっとしたしぐさで、ぱっとわかるんですよね。
    そういうのすごいなぁーって思いました。

    こねこさんのお名前は落語からきていたのですかー!
    知らなかった!