- 2006-06-01 (木) 1:22
- カメラ・写真
「もし写真のできがよくないなら、もう一歩対象に近づいていないからだ」 ロバート・キャパ
彼女が紹介していた言葉。
距離について話そう。
レンズには、望遠も、広角も、魚眼もあってそれぞれに特性があって、今まで見ていた風景がまるで別の世界のように見える楽しみがある。それは新しい世界を知る喜びだ。
だけど、私は50mmの標準のレンズを使う。
見たものをそのまま写して切り取る、まっとうで正直で、融通のきかないレンズ。
だけど、人の目そのものであるレンズだ。
望遠を使うと確かに楽に違いない。
スナップ写真なんていくらでも撮れる。
誰にも気づかれずに。
けれど、レンズで被写体に近づく前に、まず自分の足で被写体に近づかなければ
その距離を縮めることなんて出来ないような気がしている。
ファインダーをのぞく私と、被写体の間にある距離を誤魔化したくないと思う。
人を撮るなら、なおさら。
私と彼女の間にある何かが、
私と彼の間にない何かが、
そこにはきちんと写るはずだから。
もしも、出来上がってきた写真に納得がいかないとしたら、
それは私が距離感を間違えているんだろうと思う。
近すぎるのか、遠すぎるのか。
その間を私はいつも手探りしながら、シャッターを切っている。
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